去勢・避妊手術について

不妊手術(去勢・避妊)について

不妊手術(去勢・避妊)について

去勢手術と避妊手術は性ホルモンによって引き起こされる様々な病気の発生を抑えることができます。また、一部の問題行動にも予防効果が認められています。
特に、メスにおいては早期に避妊手術をすることで乳腺腫瘍になる確率を大幅に低下させることができます。
不妊手術によって得られる利点が多いため、子供を産ませたいという希望がない限り不妊手術が一般的に推奨されます。

ワンちゃん不妊手術のメリット

手術が一般的に推奨されます。

去勢手術

  • 性格がおだやかになり、遠吠えが減ってしつけもしやすくなります。
  • 排尿時の足挙げや尿のマーキングが減ります。
  • メス犬の発情の匂いで興奮しなくなります。
  • 精巣腫瘍、前立腺肥大、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニアなどの病気を未然に防ぎます。
  • 陰睾(停留睾丸)の腫瘍化を未然に防ぐ(正常な精巣の約13倍の発生率)

避妊手術

  • 望まない交配、妊娠、出産を避けられます。
  • 発情出血がなくなります。
  • 偽妊娠、子宮蓄膿症、卵巣腫瘍、子宮腫瘍といった病気を未然に防ぎます。
  • 早期の手術により乳腺腫瘍の発生を低下させることができます。

犬の避妊手術による乳腺腫瘍の予防効果

避妊手術をしていない雌犬が乳腺腫瘍になる確率と比較して

  • 1回目の発情出血が始まる前に避妊手術をすると0.05%
  • 2回目の発情出血が来る前に避妊手術をした場合だと8%
  • 2回目発情の後に避妊手術をした場合だと26%

に低下させることができる。
しかし、2歳半以上で避妊手術をした場合では、予防効果はないと報告されています。
乳腺腫瘍は、雌犬に発生する全腫瘍の約半数を占めており、雌犬で最も多く発生する腫瘍です。悪性腫瘍である可能性はその約50%で、悪性腫瘍の半数が浸潤性や転移性が強いと言われています。

ネコちゃん不妊手術のメリット

去勢手術

  • 尿のスプレー行為が減ります。子猫のうちに受ければスプレー行為自体しなくなります。
  • メス猫の発情のにおいで興奮しなくなります。
  • メス猫を争って他のオス猫とケンカをしなくなります。
  • 攻撃性が低下します。
  • 喧嘩や交配などで感染する猫白血病ウイルス感染症や猫免疫不全ウイルス感染症などに感染するリスクが大きく下がります。

避妊手術

  • 発情しなくなり、望まない交配、妊娠、出産を避けられます。
  • 発情時の異常な鳴き声がなくなります。(3~4回程度/年)
  • 発情がなくなるので性的なストレスを軽減することができます。
  • 子宮水腫、子宮蓄膿症、卵胞脳腫、卵巣腫瘍、子宮腫瘍といった病気を未然に防ぎます。
  • 乳腺腫瘍の発生率を低下させることができます。

猫の避妊手術による乳腺腫瘍の予防効果

ネコの避妊手術の時期と、乳腺腫瘍発生のリスクは、

6ヶ月までに避妊… 9%
7~9ヶ月… 14%
13~24ヶ月… 89%
24ヶ月以降… 効果なし


という結果が報告されており、9ヶ月までに避妊手術をすることで、乳腺腫瘍のリスクが、ぐんと少なくなることがわかっています。
猫の乳腺腫瘍は、犬より発生率は低いものの、造血系腫瘍、皮膚腫瘍についで3番目に多い腫瘍です。
しかも、犬の乳腺腫瘍に比べ、悪性度が高く、70~90%が悪性と言われています。これらは悪性度が高く、治療しないと急速に転移などが起こります。

不妊手術のデメリット

避妊・去勢手術後は肥満になりやすいので、食事管理と適切な運動が必要となります。

  • 手術について

去勢手術

  • 手術適齢期としては犬も猫も6か月です。
  • 日帰り手術ですので、午前中に来院し、夕方6時頃にお迎えとなります。
  • 手術当日に行う血液検査とレントゲン検査が問題なければ手術となります。
  • 左右の精巣を摘出する手術です。
    精巣がお腹の中に残ってしまい、外に出てきてない陰睾(いんこう)であっても、足の付け根の部分(そけい部)の皮膚を切開するだけでお腹を切らずに手術することが可能です。
  • 当院では、体の中に糸を残さない手術をしております。
    (避妊手術の項を参照)
  • ワンちゃんは2週間前後で皮膚の縫合糸を抜糸します。ネコちゃんは抜糸がありません。
  • 手術後5日間分の抗生物質を処方しますので内服させてください。
  • 状況によってエリザベスカラーを処方します。

避妊手術

  • 手術適齢期としては犬も猫も6か月です。
  • 1泊入院になります。手術当日は午前中に来院し、翌日にお迎えとなります。
  • 手術当日に行う血液検査とレントゲン検査が問題なければ手術となります。
  • 左右の卵巣と子宮を摘出する手術です。
  • 当院では、体の中に糸を残さない手術をしております。
    手術の際に用いる縫合糸にアレルギー反応による肉芽腫が生じ、お腹の中で様々な問題を起こす可能性があります。手術後、数か月から数年もして肉芽腫が大きな〝しこり″となり、腸閉塞や尿管閉塞、皮膚に瘻管形成(治らない再発性の傷ができる)を生じたりすることがあります。
    そのため、当院では去勢手術も避妊手術も血管シーリングシステムというものを用いており、体内に一切の糸を残さない手術を行っています。
  • ワンちゃんもネコちゃんも2週間前後で皮膚の縫合糸を抜糸します。
  • 手術後5日間分の抗生物質を処方しますので内服させてください。
  • 状況によってエリザベスカラーを処方します。

手術機器

電気メス・血管シーリングシステム

電気メス・血管シーリングシステム

新型電気メスSHAPPER Ai(シャッパー・エイアイ)は、新型のダブル型電気メスで、あらゆる外科手術に対応します。
電気メスは高周波電流を使って、生体組織の局部に電流を集中させて流すことで熱を発生させ、その熱によって出血している部位の止血凝固や生体組織を切開したりする医療機器です。
出血を抑制しながら外科手術をすることが可能なので、迅速な手術と的確な止血により、動物に対してリスクが軽減できます。

費用

体重 オス(去勢手術) メス(避妊手術)
~5kg 30,000円 40,000円
5kg~10kg 35,000円 45,000円
10kg~20kg 40,000円 50,000円
20kg~30kg 45,000円 70,000円
30kg~ 50,000円~ 80,000円~

オス(去勢手術) メス(避妊手術)
20,000円 30,000円

上記の料金には、

術前血液検査、レントゲン検査、静脈カテーテル留置、麻酔、点滴、鎮痛剤注射、手術、入院、術後抗生物質内服薬

が含まれます。