第7回 くしゃみの原因は歯周病?

愛犬が下の動画の様なくしゃみをしていたら何が原因だと思いますか?

 

 

花粉症でしょうか?それともハウスダストアレルギーでしょうか?

実際、それらの可能性は低いと思います。

高齢犬ならまず歯周病を疑う必要があります。

なぜなら、経験上くしゃみを主訴に来院された高齢犬のほとんどが歯周病が原因だったからです。

今回紹介するのは重度の歯周病を患った8歳のミニチュアダックスちゃん。くしゃみがひどく、鼻を床にこすりつけているという事で当院を来院されました。

お口の写真はこちらです。

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ここで、注目していただきたいのは左上あごの犬歯です。

表面上はあまり問題ない様に思いますが、歯の裏側の写真をご覧ください。歯石を軽く取った後の写真です。

 

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歯に密着しているはずの歯ぐきが歯周病で付着がはがれ、大きな歯周ポケットを作っています。

そこで、歯石を除去した後に歯周プローブという器具を用いて歯周ポケットの深さを測定しました。

 

 

動画を見てビックリされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

本来、歯はあごの骨に支えられていますので、器具は1mmくらいしか刺さりません。つまり、深くまで刺さったところは歯周病が重度に進行し、支えていた骨が溶けてしまった事を示します。

そして、歯の根っこに溜まった膿など汚いものも一緒に出てきているのもわかると思います。

(溜まった膿が最終的に排出された結果、歯肉に穴が開いてしまってます。これを内歯瘻といいます。)

続いて、こちらの動画を見てください。

 

 

 鼻に歯周ポケットが貫通していることが良くわかると思います。(他の子の検査動画)

つまり、歯周病菌が鼻に入り込んで細菌性鼻炎を引き起こしていたのです。

怖いですよね(*_*;

ここまで歯周病が進んでいると立派な犬歯も抜歯をしなければいけません。もちろん、早期に来院していただければ治療して残すことも可能です。

下の写真は15歳のダックスです。

歯周病を治療せずにいると、こんなにひどくなってしまうこともあるのです。犬歯が抜けて鼻の穴が見えてます…(´゚д゚`)

 

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この様に口(腔)と鼻(腔)が交通している状態を“口腔鼻腔瘻”と呼びます。

このままではくしゃみも落ち着きませんので、悪くなってしまった歯を抜き、残っている歯ぐきで穴を閉じる必要があります!

この病気は犬歯での発生が一番多いですが、他の歯でも起こりうるので注意が必要です!

くしゃみが認められたらなるべく早く動物病院で診察を受けるようにしましょう!

 

『歯科専門病院だからこそできる治療。確かな医療をペットに、正しい知識を飼い主さまに!』

最後までお読みいただきありがとうございました(^^)/

東京杉並区の荻窪にあり、双子は歯科医師、荻窪ツイン動物病院

院長 町田健吾