脳神経外科・椎間板ヘルニア

脳疾患(てんかん、脳腫瘍、脳炎、先天性脳疾患など)の診断と治療、脊髄疾患(椎間板ヘルニア、変性性脊髄症、脊髄腫瘍、脊柱腫瘍、外傷性脊髄損傷など)の診断と治療を行っています。

てんかん

てんかんとは「様々な原因によってもたらされる慢性の脳疾患であり、大脳ニューロンの過剰な反射に由来する反復性の発作(てんかん発作)を特徴とし、それに様々な臨床症状及び検査所見が伴う疾患」と定義されています。

脳に何らかの障害や傷があることによって起こるてんかんを「症候性てんかん」と呼び、様々な検査をしても異常が見つからない原因不明のてんかんを「特発性てんかん」と呼びます。 犬の場合は、半分以上が「特発性てんかん」だと言われています。

てんかん発作にはいろいろな種類があります。意識がなくなって横に倒れ痙攣する発作(全般発作)が一般的ですが、意識はあって体の一部だけが痙攣するような発作(部分発作)もあります。 発作が起きる頻度は様々です。数カ月に1回だったり、特定の状況下(季節の変わり目、車に乗った時など)だけだったりすることもあります。

症候性てんかんの症状、治療、予後はてんかんの原因となっている病気によって異なります。

特発性てんかんにおいて、発作が長時間続いたり、短くても繰り返し起きたりする場合に脳に後遺症が残ったりなくなってしまったりすることがある事があるので、注意が必要です。治療の開始目安は、一般的に、月に1回以上の発作があった場合、初めての発作でも1日に何回か起こした場合、あるいはてんかん重積状態(発作が止まらない場合)になった場合が適応となります。抗てんかん薬による治療でおよそ70~90%の発作を抑えることができます。

椎間板ヘルニア

椎間板(脊椎を曲げたり、背骨に加わる力を吸収するクッション)が潰れて、内容物または椎間板自体が脊髄や神経を圧迫した状態です。

特に、ミニチュアダックス、ウエルッシュコーギー、ビーグルなどの犬種に多くみられます。

症状としては、腰を丸めている、抱き上げたときに「キャン」と鳴く、震えて元気がない、寝床から出てこない、触ると嫌がる、上を向かない、腰がふらついて立てない、足を引きずっているなどの症状があります。

症状により5つのグレードに分けられます。(簡単に表記)

  • グレード1:腰が痛い
  • グレード2:後ろ足のふらつきがある
  • グレード3:起立できない、立たせてあげても歩行できない。自分の意思で排泄ができる。
  • グレード4:自分の意思で排泄ができない。
  • グレード5:足先の骨を強く掴んでも痛みが分からない。(深部痛覚消失)

上記のような症状が認められた場合には早期の治療が必要です。 基本的に、内科治療が行われるのはグレード2までで、グレード3以降は外科手術の適応となります。

内科治療の場合、ケージレストによる積極的な安静、NSAIDS(非ステロイド系消炎鎮痛剤)の投与、レーザー照射などが行われます。

外科手術が適応の場合、病変部位の確認、圧迫の程度を確認するためにMRI検査を行った後、造窓術、椎弓切除術などにより脊髄を圧迫している椎間板を除去する手術が行われます。