第9回 変色歯は放っておいていいのか?

診察しているとたまに「歯の色がおかしい」という主訴で来院されることがあります。

変色歯とは、下の写真の様な状況をいいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歯の変色の原因は大きく分けて外因性のものと内因性のものに分ける事ができます。

わんちゃんは基本的にコーヒー、ワイン、カレーなど着色しやすい食事を摂ることで起こる人の様な着色はほとんどなく、細菌によって起こる外因性の着色がほとんどです。

また、犬で見られる内因性の変色歯の原因は外傷性損傷の事がほとんどです。

歯に強い外力が加わると中に入っている歯髄(神経や血管)が損傷して、出血することで歯がピンク色に変色し、時間が経つと歯髄の壊死がする事で灰色になり、最終的には融解壊死し黒色へと進行します。

最近の獣医学の研究において変色歯の92.2%が神経が死んだ歯(失活歯)であるといわれており、歯のレントゲン所見が正常であっても治療が必要であることが多いと報告されています。

 

ここで他の症例を紹介させていただきます。

症例は3歳4カ月のトイ・プードルちゃんです。歯周病の治療の為全身麻酔をかけて治療をしていたところ下あごの歯に変色が認められました。

 

 

 

 

 

 

 

歯髄疾患が疑われたため、歯のレントゲンを撮影しました。

 

 

 

 

 

 

 

分かりにくいかもしれませんが、左から2番目に写っている歯が変色歯で、2本ある根っこの周囲が丸く黒くなっているのがわかりますか?

この状況は“根尖周囲病巣”と言う状況で細菌感染も疑われる状況です。

飼い主さまと相談の結果抜歯をすることになりました。

 

 

 

 

 

 

 

抜歯後の写真がこちらになります。

ちなみに、他の症例で歯の根っこの周囲がレントゲンで黒くなっているものを抜歯した歯の写真がありましたのでお見せします。(根尖周囲膿瘍)

 

 

 

 

 

 

 

 

つまり、歯の変色が認められた場合、最悪この様な状況になっている可能性もあります。

ですので、飼っているわんちゃん、ねこちゃんの歯が変色していたら早めに病院を受診して歯のレントゲンを撮影する必要があります。

歯磨きをするときに一緒に歯の色も確認するようにしましょう!

 

『歯科専門病院だからこそできる治療。確かな医療をペットに、正しい知識を飼い主さまに!』

最後までお読みいただきありがとうございました(^^)/

荻窪ツイン動物病院 院長 町田健吾

 

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